壁装材と調湿

建物の中における調湿の原則を要約すると次の通りである。

① 大量でかつ急激に発生した水蒸気を排出するようにする。

② 時間的かつ空間的に温度差を作らないようにする。

③ 温度差を緩やかにするための断熱施工をする。

④ 水蒸気の移動を防止する防湿層を設ける。

⑤ 通風によって滞留空気を解消させる。

⑤ 閉じ込められた水蒸気を希釈するために換気をする。

壁装としての結露防止の対策を, 戸外の側から順次あげていくと,防水透湿層あるいは防水層と透湿層(通気層)を設ける ,温度勾配を緩やかにするために断熱層を設ける,防湿層あるいは十分な吸放湿層を設ける, ということになる。各生活パターンでの温湿度もあります。

密閉された RC造の住宅が留守になった場合は,建物自体の熱容量が大きいために,室内の温度の変化は小さい。一方密閉された空間の水蒸気量(絶対湿度)は出入がないので,その変化はわずかでしかない。人のいない空室も ,隣室に人がいる場合にはわずかなすき聞からでも通気が起こるので,隣室の影響を受ける。窓を開放すると ,当然ながら室内の絶対湿度は外気のそれに近づく。温度が高く空気の乾燥しているときに窓を開けたり ,雨天のときに窓を閉めたりするのは,人間が不快感を避けるためにひとりでに行う動作である。冷暖房の影響についていえば,冷房は除湿効果によって,室内の絶対湿度を急速に低下させる。一方,暖房は温度の上昇と同時に絶対湿度を増加させる。これは暖房器具自体からの水蒸気の発生と ,室内の吸放湿材料からの水分の放出 (室内の相対湿度を一定に保とうとするため)のいずれかによるものである。